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ハナムスビ オフィシャルブログ

豆料理のレストランを経て、ここ伊那谷で生活を一からスタート 自然の循環の輪に入れさせてもらえるうよう

臼つくり、されど臼つくり

3年にわたる創作がようやく一つのカタチに

これからこの臼は、僕らの生活の一部となり、
ハナムスビの顔にもなっていく。

とにかく臼の穴を掘る作業、この労力が並ではなかった。
そもそも何度叩いても割れない硬い木を上から彫っていくことのチャレンジというか、
ある種の忍耐というか、先にある餅の美味しさを想像しながら、
それを分母にコツコツ彫り進めて行く根気をどう切らさないか、、、

なんとか仕上がりました。
いい感じ。

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去年の年末に、忘れもしない大怪我を手のひらに受けたとき、
巨大な硬い木を彫るということが如何におおごとかを身をもって知ることに。
しばらく倉庫の片隅に作業途中の臼が置かれ、
その確かな存在を横目に、一度気を切らすと再開が遠のいてしまわないか、
永遠にやらなくなってしまうんじゃないかという逡巡がありつつ、
春~夏の忙しさにかまけて手を付けず、、、

正直、彫り進めていくための、怪我をした機械を使うのをためらっていましたね。
これを使えば早く出来るのに、、、
他のアナログな道具で試行錯誤試してみたものの、
これがなかなか彫れない。
彫ってっも彫っても、小さなカスが出るだけで、どうにも進まない。

うむ、、
臼づくりは機械化され、
木に大きな穴を綺麗に彫ることが今や特殊で、
臼づくり用のチョウナという丸いノミは作り手がいないからか高価すぎて買えず、
ボンヤリ陽は落ちていく。

選択は二つ。
やらないか、あの機械を使うか、、、

この計画が盛木材の盛ちゃんからあがってから、
食べるだけでなく、正月の鏡餅を作ろう、
正月の、これからの一年を支えるべき大切な餅を作ろう!
盛り上があがていました。

こちら
こんなことも書いてます

出会いと出来事から見えてくる、「これから」というものがありますね。
仕上がりまでの3年という月日、
その労力、
途中の大怪我は大きなオマケ、
餅つく前から大きな物語が刻み込まれている、、、

やりますか
という気になったら早速、あの機械をもって仕上げにかかりました。
慎重に身体の位置、持ち方、攻め方を考えて、、、


何ごともやってみるものです。
ましてや「臼作ろうよ!」という希少な声かけに反応できないなんて損です。

これからのハナムスビの輪郭が見えてきました。

これを創るにあたって、声をかけてくれた盛ちゃん、
盛木材の仲間、
そして杵の材料を切り出してくれたタイキに大きな、大きな感謝を。
ありがとう。

これだけのことを自分一人ではできない。

この地に来て、
人に恵まれ、
新たな道が開けてきたなと深く感じる。
ヒト、コト、モノ、自分に取り巻くあらゆる現象を大切に愛でていきたい。

臼つくり、されど臼つくり
いい学びでした。

感謝、感謝

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