とお願いしたら、はーい!と澄んだ返事をし、
タタタっと玄関を出て、畑に走り、ちょうどいい大きさのピーマンを持ってきてくれた娘。
正直、「えー」とか「今はできない」と返されると思っていたので、
嬉しい裏切りとしてその場面をよく覚えている。
作っていたのが大好きなピーマンの肉詰めだったからかもしれないけれど。
タネが少し多くて、畑で実っているピーマンの追加がほしかったのです。
娘は去年ほどは農作業をしたがらなくなった。
それでも何かしら関わってくれているし、いろいろなことを把握し、記憶している。
息子は、私が畑に出るとたいてい追いかけてくる。
左右逆の長靴をはいて、「おかーちゃーん」と呼びながら雑草をかき分けて来る。
食べごろのトマトを見つけると「食べていーい?」と聞きながら
既に口に入れようとしている。
「うまーい!」と言ってしばらくトマトの傍から離れないので、
私はその隙に他の野菜を収穫したり草むしりをする。
夏の終わりはトマト以外にも興味を示し、ナスやオクラやピーマンも採ってくれた。
ちゃんと大きさを見極め、形や色が変だと思うと、切っていいのか確認する。
きゅうりはサラダに入ったものや薄く切ったものは食べない。
でも1本を長くスティック状に切ると、何本も食べる。
今年の夏は暑すぎて雨が降らない期間が長すぎて、
人間も野菜たちも疲弊したような気がする。
初めて冷房が要るかもと思うくらいだったけど、なんとかなんとか乗り切った。
朝晩ちゃんと涼しくなるのが救いだったし、
こんな環境でも根が水分を探して育ってくれた夏野菜のおかげだなと思う。
娘が日記にじゅわっと感を綴るほど美味しかったトウモロコシは8月初めまで。
夏の定番、採れたて枝豆の甘さも堪能。(水不足がひびいて収量は少なかった)
加熱用のトマトの保存も先週終わらせた。
アブラゼミはまだ鳴いているけれど、ヒグラシのハーモニーはとっくに聴こえない。
夜になると秋の虫があちこちで鳴いている。
蛙が減って、トンボが増えて、稲穂がこうべを垂れはじめ
残暑は厳しくてまだ汗ばむ陽気でありつつも、自然界では秋が始まっている。
毎日があっという間で、なんでこんなにせわしないのかと振り返ると、
共働きで2人の子どもがいる夏って初めてだったんだ。と気づく。
稲作やっていたら、今頃倒れていたかもしれない・・・
秋は秋で収穫もイベントも盛りだくさん。
ありがたいことにもう小学校は2学期が始まって、今日は8月最後の休日。
ちょっと立ち止まって、野菜と子どもの成長を綴ってみたのでした。

