〝火が近い″生活にあこがれていた。薪に点火するとき、落ち着いてきたときに眺める炎のゆらめきは、いつも僕らの心を温めてくれる。炎は赤から青のグラデーションを描き、炭になりつつあるところはエネルギー状態が最高潮に達したか、オレンジ色をむき出しにして煌々と輝いている、、、
しばし見入る。
こんなひと時がいい。
ペチカ、オンドル、きっとこれらに共通したことだろうけれど、薪ストーブは温かい、よりも気持ちいい、と表現した方が合っているなぁ。お風呂に入っているような、温かさがまとわりついて、足がポカポカ。
外は寒いけれど、これならば行ける。
さて、問題は薪あつめ。
買うには結構な値段がして、電気、ガス、灯油をはるかに超える。しかし、木は何よりも身近な資源、山に行けば、そこここに転がっているのだ。
ここに僕らのチャレンジがある。
伐採された木をとりに行き、それをチェーンソーでぶった切って、斧で順次割っていく。
輸送費(車で運ぶ)、チェーンソーの燃料代がかかるけれど、実際の金銭のやり取りはこれだけ。知れている。人件費、つまり、運んで割るまでの労働をどう考えるかは自分次第だ。
そうだな~
電気はそれ自体がエネルギーだし、コンセントがそこここにあるから持ち運びは要らない。ガスは都市ガス、プロパンガス(業者が運んでくれる)ともにコンセントと一緒。灯油は少し面倒で、スタンドなどでポリ缶に入れて持ち帰って、さらにストーブの灯油缶などにシュポシュポ入れないといけない。灯油になると、面倒な人多いんじゃないかな。
薪は、サイズにもよるけれど、30センチ×5~10センチ×5~10センチ くらいを朝晩で果物カゴ一杯に用意しておかなければならない。だから毎日外に出て、薪置き場から運んでくる。太いのは最初から点かないから、細いものも用意しておいて点火時、あるいは火が弱まっているときに強く燃やすために入れる。これも用意しておかなければならない。
つまり、毎日せっせと薪のことに注意を払って用意を怠らないようにしなければ、燃すものが無くなってしまうのだ。相当の労力を必要とする。
しかも今年1年目だから、1日どれくらい使うのか、どういう燃やし方が燃費がいいのか、ストーブの温度をどうすれば早くあげられるのか、そのための木の種類は何がいいのか、、、知り合った木こりさんに聞いて、試行錯誤、ひたすら動いている。
薪は伐採したばかりじゃ燃えないから、二年位乾燥させる。そもそも初年度は、よほど用意している人でない限りは買う羽目になる。僕らも最初やむやむ購入した。しかし最近、近所で家を解体して、そこから大きな柱が何本も外に運び出されているのを発見したので、思い切ってくださいと声をかけてみた。
すると、こちらも捨てるのにお金がかかるから、もらってくれると嬉しいと返ってきた。しかもうちまで運んでくれるとのこと!大漁だ。

さて、どこから片付けようか~?(いつ終わる?)
これで今年が越えられる。
この安堵感はいったい何だろう。来シーズン分も多少残るから、余裕もできてきた。常に追われている感があったからストックができるとホッとするね。同時に二年後の分もコツコツやらねばならないから宿題は山積だ。
初年度は仕方あるまい。
これが薪に関わる、初心者への洗礼だ。
とにかくペースが分からないから日々忙しい。時間にスキがあれば少しでもと斧を振り下ろす。あるいは鉈で木を細かく裂いている。
来シーズンからは先回りして、少しは楽になれるだろう。
今は雨と雪だけが、僕を薪ゴトから解放してくれる。割った薪があまり水浸しにならないよう憂いながら。

田中家は薪割もみんなできるようにする。得意な人が多くやればいい。

薪割は身体を創る、、、同時にケアしないと腰に来る!先週アドレナリン放出しまくって、気づいたら腰が!
薪割って、身体を鍛えたい方はいつでもどうぞ。
ソバと割る用の木の山が待ってますw