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ハナムスビ オフィシャルブログ

豆料理のレストランを経て、ここ伊那谷で生活を一からスタート 自然の循環の輪に入れさせてもらえるうよう

進化と感覚

長く取り組んでいく課題が二つある。

一つは
「進化の追体験」

これは何度も書いているように、
テクノロジーがいかに発展しようとも、
突然それが使えなくなり、裸になってしまうことは可能性としてある。

そんなピンチに、鍬と鎌があれば食物を育てることができ、
トンカチとノコギリがあればある程度の居住空間をつくることができ、
調理でき、貯蔵・発酵の知恵があり、植物から糸をよることができ、
しっかりしのぐことができるチカラ、、、
これを養っていく。

進化の追体験と書いたのは、
ヒトが700万年かけて積み上げてきた生きる技術、
つまり進化のプロセスを、
ここ3~40年のテクノロジーの進化の享受によって、
すっかり吹っ飛ばしてしまったことにある。

要らない技術なら消滅するだろうけど、
311で分かったじゃない、その科学が万全でないことを。
電力が無くなれば、手でやるしかないんよ。

もう一度、その進化のプロセスをおさらい・追体験して、
万が一、いつ何時何が起きても、あせらず対処できる、
そんなチカラを身につける。
子どもも大人も。
近未来の学校の必須科目だと思うけど、、、

テクノロジーの否定でなく、ハイブリットにバランス良くね。


もう一つは
「開かれた感覚」

これもね、
ヒトという種の在り方としてはピンチに立たされている重要な課題。

僕らは感覚を感じたままでなく大脳(情報)に委ねる、
あるいは過剰なストレスにより感覚を無意識下で鈍化させているがため、
外側で起きていることと、
自分の脳が判断していることのギャップがとてもある。。

これピンチ。

情報と感覚については食が分かりやすい。

例えば賞味期限。

よく話すことなんだけど、
その食べ物が行ったか(腐食したか)行っていないかは、
臭いかいで、糸引いてるかとか目で確かめ、少し食べて判断すればいいだけ。

ところが賞味期限見て、「あ、過ぎた!」でポイッとしてしまう。
ヒトは(動物全て)生き延びるため、
〝生命を脅かすもの″に対してものすごく敏感だった、
いや、敏感であるべき。

それを情報によって置き換えてしまう。
人間のあらゆる器官は、
使わないことによって退化するので、
その、生き延びるための感覚が失われてしまうのは、
とても大きな宝を手放しているように見える。

情報で言えば、美味しいものが誰かの発信で決められる、
ってのも危うい。

点数が何点、
みたいな尺度から食べると、
味わう前にすでに情報が脳で処理されていることになる。
自信もとうよ。

アナタが感じたことはアナタの全てなんだから。

さて、ネットで検索すればいくらでも体験できたつもりになれるから、
便利な世の中になったのだけど、
それとバーター(引き換えに)して失うものが大きい。
情報はほどほどに。

感じることを取り戻さないと。

それと並行して、もう一つ感じることを鈍らせていることがある。

それはストレス。

都会など人口が多いところ、機械音、
日々さまざまなストレスにさらされている。

満員電車、
人と人の距離が近いと、臭気、ノイズ、視線、
ストレスがあらゆる角度からふりそそぐ。

その対処として、当たり前なんだけど、
無意識下で感じることを鈍化させる。

いちいち感じていたら身体持たないからね。

閉じた感覚。

例えばニッチ

これは音域の棲み分け、って言葉で使われる。

虫が繁殖するために鳴く声、
鳥が餌を見つけたと仲間に知らせる声、
あらゆる動物が、自分と同じ種に存在を知らせる声、音。

これが実は動物界では棲み分けされていて、バランスを保っている。

その音域をバリバリ切り裂くのが、車の音などの人工音、、、

ヒトもそのニッチの中で生を育んできたわけだから例外でない。
しかし常に機械音にさらされ、無意識化で耳をふさいでいると、
億年という単位で培ってきた、
ニッチにおける人の領域を忘れてしまうことになる。

僕らは聞きたい音を聞いているだけでない。
さまざまな、自然界の織り成す予兆や詩やハーモニーを聞き分け、
生を、その全体性を生きているはずだ。

ところが、今の時代をサバイバルするためには、
身を守るために感覚を閉じないとやっていけない。

臭気、ネオン、騒音、人との距離、、、

感じること、感じ取ることって、生のありかなんだよね。
豊かに生きているってことは、
感受性をありのままに表現できているかどうかだから、
感覚を閉じるってことは、生をリッチに生きていないことになる。

ここに新たな未来の扉があると思う。

感じるままに、あるがままに、、、

まずは身体の軸を取り、ニュートラルになれるかどうか。

これに取り組んでいくよ。

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