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ハナムスビ オフィシャルブログ

豆料理のレストランを経て、ここ伊那谷で生活を一からスタート 自然の循環の輪に入れさせてもらえるうよう

食に対しても一度

食に対してもう一度、一から見直してみたい。

というのも、
いい加減「あれがイイ!」「これがダメ!」が氾濫しすぎていて、
もう何が良いのか?が限界にきてるんじゃないかと思うんですね。

玄米採食にしなさい!と、糖質制限して肉食にしなさい!
は完全に相反している訳ですが、
どっちもメガホンで叫んでいるがごとく声が大きい。

でも、商品売る側の一番声が大きいんです、、、
顕微鏡で見ていいハタラキしていれば、
この菌は最高だ、一杯摂れ!となって、我先にって、ああもう。

まず、この戦線から離脱することが大切です。疲れますから。
乗せられて気持ちいいってこともあるでしょうが、
そんな方はこのブログはみていないでしょう。

今、食の歴史において、天地がひっくり返るようなことが起きています。
生物が生まれてから何億年という食の歴史が、
30年くらい前から変化しているんです。
人間だけなのですが(飼育動物も違うかな)、
明らかな変化が来ているので、まずはこの変化を考えてみよう。

それまでは、ひたすら食=生命維持、すなわち生きるためなら何でも、
今あるものを食べておこう!というスタイル。
明日には飢餓が訪れるかもしれない。飢えモード。

30~40年くらい前からは、食べ物飽和状態。余るくらい。飽食モード。
これ、明らかに捉え方が違うんです。

生命が誕生してこの方、
身体の生理的なシステムは飢えモードを基本に設計されてきました。
ところが急に、そのモードが変化してしまった。
その変化に身体のシステムがついていけず、
生活習慣病といわれるような新しい疾患が生まれている、、、これが現状。

例えば糖尿病。
飢えモードでは、身体の生理的システムは、
生命を維持するためにどうにか血糖値を上げようと奮闘し、
いくつかのホルモンが協調して保っていたんです。
そんな時、血糖を下げるホルモンは出番がなく、
設計的にも必要ないためか一つしかなかった。それがインシュリン。
ところが現状逆転して、
一つしかないインシュリンを放出して、血糖をひたすら下げている訳です。
「あああ、もうギブアップ、、、」
これが糖尿病。

今の身体の設計図では飽食モードが無理だということが、
食の基礎の基礎なんです。
まあ、三世代先は適応しているかもしれませんが、
僕らの身体の設計はそのようになっていません。

飽食が今の身体に合わないのであって、
食の楽しみが増えたことは、本当に幸せな時代だと思います。
世界のなかから食品が選べ、
味が多彩になったことは生きることの楽しみが増えたということです。
これは飽食モードの正の面でしょう。

この面から言いますと、現代は、食は愉しんで、少なめに!ということが大切。
腹八分。これが第一。

その流れから、食は生命そのものだという基本は貫きたいです。
だから昨今の「あれがイイ!」「これはダメ!」的な、
こっちとあっちとカテゴライズして悪者捜しをするのは、
それは食べ物に失礼だろ!と言いたいし、
飽食モードのよくない部分だと思う。
選べるのは幸福の証拠だけれどもリスペクトだよね、まずは。

米ダメだ、小麦ダメだ、って最近あるけれど、
先祖代々種が長らえたのも、米さん、小麦さんのお蔭では?
そこを通り越して、ダメダメやるのは、どうも欺瞞で不健康だと思うのね。
いつ何時、飢餓モードがくるかなんてわかりませんよ。
食べられることへの多大な感謝があってこそ。

ある程度は何々療法的に食事をやっていっても良いと思うんですが、
それもこれも自分の身体に聴く準備あるかどうかで、全く違うものになります。
というのも万全の食事療法はありません。

自分とは背後にいろんな歴史があるものです。
お母さんの味付け、引き継いだDNA、育った土地の風土、、、
自分のカラダに合っているかどうかは最終的に自分人体実験です。
やみくもに一つの食事療法を盲信するよりは、感じることを磨いていく方が近道です。

毎日便を見るのが一番でしょうね。色・形・臭い、これは正直。
身体が軽くなった、腸の動きが良くなった、など、
身体のメッセージをいかに聞くことができるか、これも大切。
身体との対話、よく忘れられてしまう。

あまりアレコレ書くとまた同じような、
「あれがイイ」「これがダメ」にはまってしまうので最後に腸内環境を。

僕らは一人じゃない。って腸内に500種類100兆個の菌と共生しているんですよ。
善玉とか悪玉とかは勝手に人間が付けただけで、
食事によって腸内環境が乱れたとき、初めて悪玉菌がのさばるだけであって、
普段から整えておけば問題ないし、
それらもいて初めて均衡が取れるのです。ヒトは勝手です。

難しくないように説明すると、
乳酸菌、ビフィズス菌がよく活躍する環境を整えてあげると、
腸内環境が弱酸性に傾くので、この状態を保ちましょう~っていうのがセオリー。

これらの菌は食物繊維をエサにするので、
すなわち、発酵食と食物繊維をセットにした食事が黄金ということです。
腸内環境をアルカリにするのは高たんぱく食。
便がねっとりして臭くなるので分かりやすいです。

個々の食品に関しては、良し悪しあります。
ただ細部に関しての情報はもう膨大過ぎて限界に来ています。
今だからこそ基本に立ち返り、
旬のものを食べる、身体に聴く、食べ過ぎない、
発酵食・食物繊維を摂る、感謝する~

をベースに食を楽しむことが大切かと思うのです。
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